5月7日(水)の熊本日日新聞において山地選手が特集されました
ソフトボール日本リーグ男子に参戦する熊本嶋田クラブの主力選手、山地雄晨さん(26)=上天草市=が今春、天草工高に実習教師として新卒採用された。男子ソフトボール部の部長として部活動の指導も担当。選手と教師生活の〝二刀流〟に挑んでいる。
4月24日の夕方、同高のグラウンドには投手の練習に付き添う山地さんの姿があった。フォームを見ながら「そうそう。力を抜いて」と声をかけた。
指導を受けた3年の尾谷鉄平さんは「はるかに上のレベルの投球術を教えてもらっている。自分に合った指導で分かりやすい」。山地さんは「ソフトボールを好きになってもらうことが一番。一人一人の個性に合った教え方を大切にしている」と明かす。

山地さんは御船町出身で、小学1年生の時、地元チームでソフトボールを始めた。熊本工高で活躍し、全国高校総体などに出場。3年時はエースで4番打者を務める大黒柱だった。卒業後は、実業団強豪のデンソーに所属。女子チームの外国籍選手から打ち方を教わり、持ち味の長打力に磨きをかけた。
22歳の時に「熊本でプレーしたい」と、熊本嶋田クラブに加入。打線の中軸を任され、先発投手の役割も担う。教師生活のスタート後は、平日は部活動の指導に当たり、週末は熊本市内のチーム練習に駆け付ける多忙な日々を送る。合間には、御船町の実家に作った筋力トレーニングルームでの強化に取り組む。
熊本嶋田クラブは昨季リーグ戦で16戦全敗。「今季の目標はまず1勝」と山地さん。今季の開幕節(4月11~14日)は4連敗を喫したが、3試合目で、山地さんは大柄なニュージーランド人投手から満塁ホームランを放ち一矢報いた。
10月11、12日には水俣市でリーグ戦が行われる。教え子たちの観戦は未定だが、「恥ずかしい試合はできない」と今から気合十分だ。(野方信助)